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2024.07.19 コラム

大原美術館の魅力とは?見どころを解説!

大原美術館の概要

「大原美術館」は、昭和5年(1930)に倉敷の実業家・大原孫三郎が日本初の西洋美術中心の私立美術館として設立しました。本館、分館、工芸・東洋館から成り、西洋美術の代表作や日本の洋画・彫刻・工芸品など、国や時代を超えた約3000件もの作品を収蔵・展示しています。「大原美術館」の優れた作品を収集したのは、洋画家・児島虎次郎。大原孫三郎は虎次郎の才能と人柄を認め、3度のヨーロッパ留学を経済的に支援し、虎次郎が提言した西洋美術作品の収集も承諾。それらの作品と虎次郎の作品を公開するため、美術館を創設しました。

古代ギリシャ・ローマ神殿のような外観が象徴的な本館は、開館当時の姿を留めていて、建物を設計した建築家・薬師寺主計(やくしじかずえ)のデザインセンスが光る意匠も見逃せません。 戦後、大原孫三郎の息子である總一郎のもと、大原美術館はコレクションを拡充していきました。児島虎次郎につづく總一郎時代の収集を経て、大原美術館のコレクションには西洋美術と日本近代美術が共存することになります。

大原美術館本館の見どころ

たくさんの素晴らしい作品の中から、見どころの作品をご紹介させていただきます。

エル・グレコ《受胎告知》

キリスト教美術の長い歴史の中で無数に描かれてきた《受胎告知》。
エル・グレコは深い闇が渦巻く中、閃光とともに舞い降りる聖霊の鳩、そして緊張感あふれる面持ちで相対する天使と聖母という劇的な情景として表しました。 日本にあるのが奇跡といわれる作品です。

モネ《睡蓮》

数多ある《睡蓮》のなかでも、モネが長らく売らずに手許に残しておいた作品だそうです。モネ自宅ジヴェルニーの庭の睡蓮を描いていて、柔らかさを感じ、霧がかかったようにも見えます。また、大原美術館の中庭には池があり、2000年にジヴェルニーの池から株分けされた睡蓮が色鮮やかに咲いています。

モネ《睡蓮》
大原美術館の睡蓮

※許可を得て撮影しています

セガンティーニ《アルプスの真昼》

セガンティーニは1886年からスイスへ移り住みます。 グラウビュンデン州のサヴォニンで描かれたものと言われています。細やかなタッチが積み重ねられていて神性を示す色とされる金色が所々に使われています。

大原美術館分館の見どころ

関根 正二《信仰の悲しみ》

ほぼ独学で絵を学んだ関根は、キリスト教の世界観へ強い関心を示します。
この作品は画家が神経衰弱ののちに見た幻影を絵画化したものと言われますが、いまだ定まった解釈はありません。
1918(大正7)年、関根は本作で若手画家の登竜門たる樗牛賞(ちょぎゅうしょう)を獲得しますが、その翌年スペイン風邪によって早逝しました。

関根 正二《信仰の悲しみ》

※許可を得て撮影しています

大原美術館工芸・東洋館の見どころ

陶器や版画などの工芸品や東洋の古美術品を見ることができます。作品はもちろん素晴らしい物ばかりですが、注目して頂きたいのが床。実は栗の木で出来ていて、歩くとコトコトと音が鳴ります。長年にわたり丁寧にかけてきたワックスでピカピカに輝いており、大原美術館の施設管理のすばらしさが伺えます。

工芸・東洋館の床

※許可を得て撮影しています

大原美術館の楽しみ方

本館入口、向かって右側に立っているのがロダン「カレーの市民」左側がロダン「洗礼者ヨハネ」です。館外で写真撮影ができる事もあり、みなさん記念撮影をしています。「カレーの市民」がある場所から本館を右に廻った場所に大きな石があります。実は、昔のロダンの像の台座だったそうです。

ロダンの像の台座

大原美術館ミュージアムショップについて

大原美術館ミュージアムショップ

大原美術館にはミュージアムショップがあります。美術館を訪れた記念品はもちろん、お土産としても魅力的な品がたくさん揃っています。美術館を見た後にショップを訪れると欲しい物がたくさんでてきます。また、大原美術館のミュージアムショップは美術館の入館者でなくてもお店に入って買い物ができます。

営業時間

午前10:00~午後5:15
※冬期、また状況により変動あり

大原美術館の詳細

開館時間

12月~2月 9:00~15:00(最終入館14:30) 3月~11月 9:00~17:00(最終入館16:30)

休館日

毎週月曜日・冬期休館あり
※展示替えなどによる臨時休館もありますので、詳細は美術館HPをご覧ください

入館料

(本館/工芸・東洋館 共通)
一般 2,000円 高校・中学・小学生(18歳未満の方) 500円

〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15 TEL 086-422-0005

※通常館内は撮影禁止のため、許可を得て撮影しています。